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高市総理「就任1年」会見の要点|首相官邸が公表した物価高対策の数字と10月23日の燃料油補助「在り方検討」指示を整理

カテゴリ: 社会・ニュース

高市早苗総理大臣は2026年10月21日、就任から1年の節目に合わせて総理大臣官邸で記者会見を行いました。首相官邸の公式YouTubeチャンネルでも「高市内閣総理大臣会見ー令和8年10月21日」として会見の映像が公開されています。さらに2日後の10月23日には、中東情勢を受けて続けている燃料油補助について、今後の「支援の在り方」を検討するよう経済産業大臣に指示したと説明する会見も行われました。この記事では、首相官邸が公開している会見録をもとに、2つの会見で総理が示した数字や方針を、評価を加えずに項目ごとに整理します。

首相官邸の公式動画「高市内閣総理大臣会見ー令和8年10月21日」とは

この動画は、首相官邸の公式YouTubeチャンネルが公開した、10月21日の「総理就任1年の節目を迎えての会見」の映像です。会見は、総理の冒頭発言のあと、報道各社の記者との質疑応答という流れで進みました。同じ内容の文字起こしは、首相官邸ホームページの「総理の演説・記者会見など」のページにも掲載されています。

冒頭発言で総理は、自民党総裁選挙で訴えてきた「危機管理投資」と「成長投資」、そしてそれを実行するための「責任ある積極財政」について説明しました。また、今年2月の衆議院議員選挙で『政権公約』として示した方針を一つずつ実現していくことが使命だと述べ、「今日から、高市内閣2年目の『挑戦』が始まります」と話しました。

冒頭発言で総理が挙げた主な数字

総理は冒頭発言で、この1年の経済の変化として次の数字を挙げました。いずれも会見の時点で総理が説明した内容です。

  • 政府提出法案:74本
    補足:臨時国会と今年の特別国会を通じて、政府が提出した74本の法案がすべて成立したと説明しました。
  • 名目GDP:「700兆円経済」が視野に
    補足:GDP(国内総生産)が名目で700兆円に近づいているという説明です。
  • 春季労使交渉の賃上げ率:3年連続で5%超
    補足:いわゆる春闘の賃上げ率についての言及です。
  • 株価:6万5000円を超える水準
    補足:1年前は4万円台だったと説明しました。
  • 国や地方自治体が保有する金融資産:990兆円超
    補足:1年間で80兆円増えたとしています。
  • GPIFの2025年度の運用益:前年度から40兆円近く増加
    補足:年金積立金を運用するGPIFについての説明です。
  • 昨年度の税収:過去最高の84.2兆円
    補足:前年度より約9兆円増えたと説明しました。

このほか、政府のインテリジェンス機能を強めるために「国家情報会議」と「国家情報局」を設置したこと、『国家情報戦略』の取りまとめや、いわゆる『三文書』の見直しを進める考えも示されました。また、「令和8年熊本地震」をはじめとする自然災害の犠牲者に哀悼の意を表し、被災地の生活再建やインフラ復旧に引き続き取り組むと述べました。

物価高対策として示された措置と金額

質疑応答では、NHKの記者から「注力した政策とその成果」を問われ、総理は内閣の最優先課題として「物価高対策」に取り組んできたと答えました。その中で挙げられた主な措置は次のとおりです。

  • ガソリン・軽油の暫定税率廃止:1.7兆円
    補足:燃料にかかる税の見直しに充てた金額として説明されました。
  • 子育て世帯への支援:3,677億円
    補足:子育て世帯向けの支援策の規模です。
  • 中東情勢を受けた燃料油補助:1兆4,085億円
    補足:後半で紹介する10月23日の指示の対象となっている補助です。
  • 電気・ガス料金支援:1兆431億円
    補足:家庭や事業者の光熱費負担に関する支援です。
  • 重点支援地方交付金:2.1兆円
    補足:これから地方自治体が執行するものもあると説明しました。
  • 所得税の負担軽減(1.8兆円規模の税制改正)
    補足:納税者1人あたり3万円から6万円を、今年の年末調整で届けるとしています。

総理はこうした政策の効果もあり、物価上昇率は1年前の+2.9%から現在は+1.9%になり、実質賃金上昇率は直近で9か月連続のプラスになったと述べました。一方で、飲食料品は+3%程度で上がっており、成果を十分に実感できていない人が多いことを重く受け止めているとも話し、『消費税・支援金法案』を今の国会に提出したことに触れました。外交面では、2026年5月に発表した『進化したFOIP(自由で開かれたインド太平洋)』や日米同盟について説明しました。

質疑応答:1年の教訓・反省と連立について

朝日新聞の記者から1年の教訓や反省を問われると、総理は、国際情勢がめまぐるしく変わる中で、情報を集めて先手で政策を組み立てることの重要性をこれまで以上に認識したと答えました。反省点としては、物価高対策について「十分じゃないというお声がたくさんある」と承知しているとしたうえで、高市内閣の発足以降の対策は約10.9兆円の規模になると説明しました。そして、ガソリンが1リットルあたり170円前後に抑えられていることなど、対策の情報を十分に伝えきれていないとして、国民への発信や広報の在り方を考えていきたいと述べました。

共同通信の記者からは、連立を組む日本維新の会との1年について質問がありました。総理は、日本維新の会への感謝を述べたうえで、「連立政権合意書」に書かれた内容を一つずつ実行に移していく考えを示しました。また、先日の内閣改造で日本維新の会から初めて政務三役に加わったことにも触れ、ともに責任を担うパートナーとして歩んでいきたいと話しました。

10月23日:燃料油補助の「支援の在り方」検討を指示

就任1年の会見から2日後の10月23日、総理は「中東情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置等についての会見」を行いました。首相官邸の会見録によると、内容は次のとおりです。

  • 対象:ガソリン、軽油、重油、灯油などの燃料油への補助
    補足:総理は、この補助はあくまで「激変緩和措置」だと説明しました。
  • 指示の内容:今後の「支援の在り方」の検討
    補足:与党や、国民民主党・中道・立憲民主党などの野党から、財政負担への懸念を理由に「段階的な見直し」や「出口戦略」を求める指摘があったことを踏まえ、各党の提案も参考に検討するよう経済産業大臣に指示するとしました。
  • あわせて:当面の基金規模の確保
    補足:当面の燃料油支援に必要な基金の規模を確保するため、財務大臣と調整を進めるよう経済産業大臣に指示するとしました。
  • 決まっていること:まだ何も決まっていない
    補足:記者の質問に対し、支援の単価や出口も含めて柔軟に検討するとし、「まだ何も決まったものではございません」と答えました。「いきなり来月から変わるということではなく」とも述べています。
  • 結論の時期:日付は示されず
    補足:「今何月何日と申し上げるわけにはいきません」としたうえで、できるだけ早く検討してもらうと説明しました。

この会見で総理は、日本のガソリン価格は約170円の水準で、海外には1リットル400円を超える国もあると説明しました。また、来年4月からの消費税減税については「まだ法律案審議中」だとし、可決されればその対応が始まると話しています。

今後の確認ポイント

2つの会見の内容から、今後、公式発表で確認しておきたい点を整理します。

  • 燃料油補助の見直しの結論
    補足:結論の時期は示されていません。経済産業省や首相官邸の発表で確認できます。
  • 所得税の負担軽減(年末調整)
    補足:会社などで働く人は、今年の年末調整で1人3万円から6万円が戻ると説明されています。
  • 『消費税・支援金法案』の審議
    補足:10月23日の時点で、総理は法律案が審議中だと説明しています。審議の状況は衆議院・参議院の公式サイトで確認できます。
  • 第222回国会(臨時会)の会期
    補足:衆議院の会期一覧によると、2026年10月5日に召集され、会期は69日間です。

まとめ

高市総理は10月21日の就任1年の会見で、法案の成立数や経済指標、物価高対策の金額などを示し、2年目の重要政策として物価高への対策強化を挙げました。10月23日には、燃料油補助について支援の在り方を検討するよう経済産業大臣に指示したと説明しましたが、内容や時期はまだ決まっていないとしています。会見の全体は、首相官邸の公式動画と会見録で確認できます。この記事の数字は、いずれも会見で総理が説明した内容をそのまま整理したものです。

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参考:首相官邸 総理就任1年の節目を迎えての会見(令和8年10月21日)/首相官邸 中東情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置等についての会見(令和8年10月23日)/衆議院 国会会期一覧