2026年10月30日、高市早苗総理大臣は総理大臣官邸で開かれた「第8回 地域未来戦略に関する関係副大臣等会議・地域未来戦略に関する総理報告」に出席しました。会議では、全国の自治体がまとめた「地域産業クラスター計画」と「地場産業成長プラン」が報告され、総理は年末までに『地域未来戦略実現フレーム』を策定する方針と、各省庁の局長級などからなる「地域未来戦略推進担当官」9名を発令したことを明らかにしました。この記事では、首相官邸と内閣官房が公表した資料をもとに、会議の中身を評価や予想を加えずに整理します。
会議の概要:10月30日に官邸で開催
内閣官房が公表した議事次第によると、会議は令和8年10月30日(金)の16時から16時25分まで、官邸2階大ホールで行われました。議事は「地域産業クラスター計画・地場産業成長プランの報告」の1つです。
- 議長
補足:地域未来戦略担当大臣の藤井比早之氏 - 副議長
補足:内閣官房副長官の尾﨑正直氏、中西祐介氏 - 構成員
補足:内閣府、財務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省などの副大臣、内閣総理大臣補佐官(地域未来戦略担当)など - オブザーバー
補足:全国知事会・全国市長会・全国町村会、日本経済団体連合会・日本商工会議所・経済同友会の担当者 - 報告した自治体の首長
補足:群馬県知事、沖縄県知事、岐阜県美濃加茂市長、高知県本山町長が会場で出席し、秋田県・埼玉県・兵庫県・和歌山県・京都府の各知事や山梨県甲州市長、三重県四日市市長、奈良県明日香村長がオンラインで、福島県知事と愛知県知事が録画配信で参加しました。
高市総理が所信表明演説で示した政策の全体像は、高市総理の所信表明演説(第222回国会)の要点まとめで紹介しています。
報告された2つの計画と策定状況
内閣官房の「地域未来戦略」のページでは、地域未来戦略に関する計画が3つの類型に分けて示されています。今回の会議で報告されたのは、そのうちの「地域産業クラスター計画」と「地場産業成長プラン」です。会議で配られた参考資料「地域産業クラスター計画・地場産業成長プランの策定状況」の一覧には、次の件数が載っています。
- 地域産業クラスター計画
補足:67計画・46自治体。参考資料の一覧には、半導体、自動車、航空宇宙、ロボット・ドローン、医療・バイオ、フィジカルAI、造船、アニメなどの産業領域が並んでいます。 - 地場産業成長プラン
補足:21計画・21自治体。食・観光、酒づくり、金属洋食器、茶、有機農業、林業、伝統工芸品など、地域に根差した分野が並んでいます。
会場で出席した自治体の計画は、参考資料の一覧で次のように掲載されています。
- 群馬県
補足:地域産業クラスター計画(次世代モビリティ) - 沖縄県
補足:地域産業クラスター計画(医療・バイオ) - 岐阜県美濃加茂市
補足:地場産業成長プラン(農業分野、柿(干し柿)) - 高知県本山町
補足:地場産業成長プラン(農業、花卉園芸、農業公社)
高市総理は会議の最後に、医療・バイオ、次世代モビリティ、航空宇宙・ドローンといった「成長分野」から、農林業や伝統工芸品産業などの「地域に根差した産業」まで、全国で具体的な計画が形になってきていると述べました。あわせて、「地域産業クラスター計画」を中心に、合計100を超える計画が策定・公表されたと説明しています。
高市総理の指示:市町村への「伴走支援」を強化
総理は今後、「市町村による計画策定」を一層進めていくとしたうえで、藤井大臣に次の2点を指示しました。
- 地場産業成長プランの策定支援
補足:多くの自治体がプランを策定できるよう、総務省や都道府県との連携を強め、関係省庁や地方支分部局も巻き込んで、市町村への「伴走支援体制」を強化すること。 - 関係企業への伴走支援の在り方
補足:商工会・商工会議所による経営指導も含め、市町村の計画の中で関係企業を伴走支援する体制を強めるための支援の在り方を、総務省・経済産業省と一緒に検討すること。
「地域未来戦略推進担当官」9名を発令
政府の側の推進体制を強めるため、関係各省庁の局長級などからなる「地域未来戦略推進担当官」が9名発令され、今回の会議にも参加しました。総理は、推進担当官を『実現フレーム』に盛り込む内容の「分野ごと」の責任者として発令したと説明し、それぞれの担当分野で自治体からの具体的なニーズに応えるとともに、『実現フレーム』の策定作業を加速させるよう求めました。
年末までに策定する『地域未来戦略実現フレーム』の中身
政府は年末までに『地域未来戦略実現フレーム』を策定するとしています。総理の発言によると、このフレームには次の内容が盛り込まれます。
- 複数年度の予算措置
補足:単年度ではなく、複数年度にわたる予算の手当て。 - 地方財政措置
補足:自治体の負担に配慮した措置。 - 計画策定の支援
補足:自治体が計画をつくる段階への支援。 - 中小企業向け支援策の活用
補足:クラスター計画に向けた「サプライチェーン投資」での活用。 - 地域未来特別枠
補足:インフラ整備の新規分や加速分も含め、既存予算とは別枠での追加的な予算措置。 - 人材育成への支援措置
補足:地域の産業を担う人材づくりへの支援。
総理は締めくくりに、地方自治体の「情熱」と「挑戦」を国が二人三脚で支え、日本列島の隅々まで「産業クラスターの花」を咲かせていきたいと述べました。
まとめ
10月30日の第8回会議では、全国の自治体から地域産業クラスター計画と地場産業成長プランが報告され、高市総理は市町村への伴走支援体制の強化を指示しました。政府の側では「地域未来戦略推進担当官」9名が発令され、年末までに複数年度の予算措置や「地域未来特別枠」などを含む『地域未来戦略実現フレーム』を策定するとしています。この記事は首相官邸と内閣官房が公表した内容を整理したものです。最新の情報は各公式ページで確認してください。
ほかの政府の動きは高市総理会見(10/29)の要点や、社会・ニュースカテゴリーから読めます。
参考:首相官邸「地域未来戦略に関する関係副大臣等会議・地域未来戦略に関する総理報告」(令和8年10月30日)、内閣官房「地域未来戦略に関する関係副大臣等会議(第8回)・総理報告 議事次第」